全国的に歴史的不漁になっているスルメイカとサバが今、横須賀沖で大漁です。特にスルメイカは前年に比べて113倍の水揚げで、1杯100円で売る店も出ています。何が起きているのでしょうか。
■サバ大漁 一体なにが?
神奈川県横須賀市の港で水揚げされているのは大量のサバ。青く光沢のある背中が特徴のマサバと、黒ゴマのような模様があるゴマサバです。26日の一日だけで4トンが水揚げされました。
漁港から2キロほど、水深60メートルに設置した定置網にかかった魚の9割がサバという状況です。
身が締まり、ほどよく脂がのってツヤのある新鮮なゴマサバ。その味は、さっぱりしていますが脂がのっていてかみ応えもあります。
港からほど近い店では、ゴマサバの刺し身を800円で提供しています。
長井漁港でのサバの漁獲量は去年5月、およそ6トンでしたが、今年はおよそ33トンと5倍の漁獲量になっています。
何が起きているのでしょうか。
神奈川県水産技術センター 岡部久主任研究員
「(マサバは)伊豆諸島海域に産卵のためにおりて来たものが、黒潮系の水が伊豆諸島海域にあたると、三陸・道東のほうへ北上の回遊を始めるのですが、その一部が入ってくるということが考えられていて、それがとれているんでしょうね」
■60キロ仕入れたスルメイカ 2時間で完売
一方、歴史的不漁が伝えられているスルメイカ。
スルメイカの街として知られる北海道・函館では、今月2日の初セリが中止に。1週間後にようやくセリが行えた状況ですが、遠く離れた横須賀市の佐島漁港では、一日だけで600キロの水揚げがありました。
去年は深刻な不漁で5月の水揚げはわずか37.3キロでしたが、今年は4.2トンと113倍に上ります。
身が厚く、白く透き通っている鮮度抜群のスルメイカ。とれたてのサバやスルメイカは、その日のうちに鮮魚店へ。
田無漁港直売所 佐藤大紀さん
「いらっしゃいませ。けさ揚がりました、生スルメイカ1杯100円です。どうぞ」
通常は800円ほどする40センチ位のスルメイカが、1杯100円の格安価格に。(※入荷と価格は水揚げ量で変動します)
佐藤さん
「イカ1杯100円よ」
利用客
「1杯100円なんてことないもんね」
佐藤さん
「安くても600円くらいしますね」
利用客
「じゃあ3杯」
60キロ仕入れたスルメイカは2時間で完売。ゴマサバも1尾100円と、いつもの3分の1ほどの格安価格で売られていました。
(「グッド!モーニング」2025年6月27日放送分より)
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